2025.4.19
シオンジムが何よりも大切にしていること。それは、解剖学の知識を“知っている”ことではなく、“活かせる”ことです。
トレーニングに来てくださるお客様の多くは、「フォームが崩れる」「効いてる感じがしない」「膝や腰が痛い」といった悩みを抱えています。でも、それらの問題の根っこには“体の使い方”が隠れていることがほとんどです。
そして、その「使い方のクセ」や「動きのパターン」を見抜くのに必要なのが、シオンジムが大切にしている『見る目』=解剖学の土台なのです。
例えば、スクワットで膝が内に入る人は、股関節の外旋筋が機能していないかもしれない。肩がすくむ人は、前鋸筋や僧帽筋下部がうまく使えていないかもしれない。体幹がぐらつく人は、腹横筋や多裂筋が働いていないかもしれない。
これらを見抜けるかどうかで、アプローチはまったく変わってきます。トレーナーの“見る目”が、お客様の体の未来を大きく左右するのです。
先日、スクワットをするたびに「右膝が痛い」と訴えていたお客様がいらっしゃいました。見た目には綺麗なフォーム。しかし、注意深く観察してみると、股関節の可動域が左右で違う、骨盤が片側だけ前に倒れている、足裏の接地バランスが崩れている、などの特徴が見えてきました。
こうした身体のサインから、大腿方形筋や中殿筋の機能低下、腸腰筋の優位性、足部アーチの低下などを仮説として立て、軽い修正エクササイズを実施。フォーム修正後には、その場で「膝の違和感が消えた!」という声をいただきました。
この変化は、「しゃがみ方を教えた」だけでは生まれません。“どの筋肉が働いていないのか”を見抜き、“どうすれば働くようになるか”まで導けたからこそ生まれた変化です。
私たちは、目の前のお客様の身体を通して、解剖学を“体感”してもらえるセッションを提供しています。
なぜその筋肉が必要なのか。なぜその動きがうまくいかないのか。どうすれば体が「楽になる」「変わる」のか。
これらを頭で理解するだけでなく、“感覚”として落とし込んでもらうことが、私たちのゴールです。
もし今、「自分の体がうまく動かない」「なんだか調子が悪い」と感じている方がいたら──それは、あなたの努力が足りないのではなく、まだ“体の声の聴き方”を知らないだけかもしれません。
その声を一緒に読み解くのが、シオンジムの役目です。